2022年5月26日木曜日

前田建設ら/交通危険事象検知システム開発、車両前方画像をAIで解析

 前田建設は25日、車両前方を撮った画像をAIで解析し、危険事象を検知するシステムを実用化したと発表した。ビッグデータ解析技術などの開発を行うCreate-C(クリエイト・シー、東京都千代田区、仲条仁社長)との共同開発。工事車両の運転管理やドライバーへの注意喚起に役立てる。ハザードマップも自動生成し、経路上の危険箇所の共有が可能だ。
 交通危険事象検知システム「AI SAVE」は、車両に取り付けたスマートフォンで前方の画像を1秒1枚、フルハイビジョン画質で撮影。クラウドに集めた画像約72万枚をAIに学習させた。危ない動きや注意すべき通行区間など8項目で、危険を検知した場合にドライバーに警告する。深層学習と画像解析の技術を統合し車線逸脱や人の検出、車間距離などの算定を実現した。スマートフォンのセンサー情報と外部データを組み合わせ、速度超過や一時不停止なども把握できる。
 検知した危険は管理者も確認が可能。管理用ウェブサイトで現場別や運転手別、日付別などで検索や集計ができ、事象が起こった箇所を地図に印付けたハザードマップを自動生成する。危険事象の前後は動画で確認できる。ドライバーに注意喚起しやすくなり、安全意識の向上につなげる。現在、特許を出願中。今後は検知精度の向上などシステムの改良を進める。
 従来の車載加速度センサーやドライブレコーダーだけでは、危険な出来事の判定基準があいまいで警告のタイミングがはっきりせず、運転手に具体的な注意が難しかった。管理者側も詳細な運転状況を把握するために、時間をかけて動画を確認する必要があった。



source https://www.decn.co.jp/?p=142902

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