仮設工業会(豊澤康男会長)は、今後3年以内に仮設現場のDX化を推進していくための方策「レジリエンス能力向上総合対策」を策定する。足場などの仮設作業に携わる技能者の減少や高齢化が進む中、ICTを最大限活用し技能者一人一人の多能工化による生産性向上や労働災害の撲滅を後押しする。事故発生のリスクを予測する「8D-BIM」の作成やマニュアル策定などを目指す。
同対策の策定は、ゼネコンやメーカーなど産学官の有識者で組織する「仮設工事におけるDX時代のレジリエンス能力向上対策に関する検討委員会」で議論しながら進める。委員長に立命館大学の建山和由教授が就任し、傘下に設ける三つの分科会の会長には東邦大学医療センター佐倉病院の小山文彦、日本大学の鳥居塚崇、宮城大学の蒔苗耕司の各教授が就く予定。2月9日に東京都内で初会合を開く。
DX化の推進方策として▽8D-BIMの作成やマニュアル策定▽メタバース(3D仮想空間)を活用した技能者一人一人の柔軟な対応能力を高めるためのソフト開発▽従来の新ヒヤリハット報告に仕事の成功体験も加えた「新ヒヤリ・グッジョブ報告」作成-の三つの成果を目指す。
仮設工業会によると、仮設作業にDXを取り入れている現場は少数にとどまる。方策の検討では仮設作業や教育・訓練などにデジタル技術を活用した海外の先行事例も収集。必要に応じて政策提言もまとめる。
source https://www.decn.co.jp/
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