2023年1月10日火曜日

ミライト・ワン/通信・データ解析連動の新事業展開、スマートスタジアムなど照準

ミライト・ワンは、高品質ネットワーク技術とAIを使ったデータ解析を活用したソリューションビジネスの展開に注力している。高速無線ネットワークと米国で実績のある混雑緩和ソリューションを組み合わせ、スタジアムなど多くの人が集まる施設で来場者満足度のアップや施設運営の高度化につながるソリューション提供を目指す。仙台市宮城野区にある楽天モバイルパーク宮城で昨年11月に実証実験を行った。既存事業で培った技術やノウハウを生かしつつ新領域に踏み込み、業容拡大につなげる。
同社は通信設備工事分野にとどまらない事業展開を目指している。最新の高速無線ネットワークと米WaitTimeの混雑緩和ソリューションを組み合わせ、タイムリーな情報提供による来場者の満足度アップやスタジアムの価値向上を実現する。
楽天モバイルパーク宮城での実証実験は、海外で開発され国内ではNTTデータ関西が取り扱っている「DX Wi-Fi」と楽天モバイル社の5G、WaitTimeが提供する混雑緩和ソリューションを使った。球場にDX Wi-Fiと楽天モバイル社の5Gによる高速・大容量のハイブリッド通信網を構築。複数設置したカメラの映像をAIでリアルタイム解析し、飲食店舗やトイレの混雑状況や待ち時間を把握した。混雑情報の提供方法、誘導などオペレーションへの活用方法も検証。待ち時間の短縮や的確な情報提供による来場者の満足度アップ、売店などの売り上げ機会拡大といった効果の創出を狙う。
DX Wi-Fiは1台のアクセスポイントで長距離、広範囲がカバーできる。和歌山県南岸の南紀白浜では全長620メートルの海岸を2台のアクセスポイントでカバーし、安定した通信環境を提供した実績がある。WaitTimeは米プロバスケットボールリーグ(NBA)のアリーナ、大リーグ(MLB)のスタジアムといった大規模スポーツ施設などに導入されている。
ミライト・ワンは楽天モバイルパーク宮城での実験結果を基に、楽天球団に本格導入を提案している。スマートスタジアムの関連ビジネスは国内で開拓の余地がある領域といえる。今後はスマートフォンのアプリと連動した情報やサービスの提供、システムの標準化、信頼性向上、コストダウンなどにも取り組む。まずはスポーツ施設をターゲットにするが、大規模なイベントや商業施設なども提案対象と見ている。

WaitTimeのデータ解析画面(ミライト・ワン提供)

source https://www.decn.co.jp/

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