ニュージェックは老朽化した水道配管の漏水箇所が効率的に特定できる検知システムを開発した。配水管網に圧力計と伝送装置を設置して流量、水圧データをリアルタイムに取得。面的に水圧分布を描き、通常時の水圧分布との変化量を評価し漏水を判断する仕組みを構築した。漏水の可能性が高い箇所を絞り込みシステム画面に表示できるため、大半が人海戦術だった漏水調査の省人化に貢献する。
現在の漏水監視や検知の手法は、給水ブロックの最上流部に流量計を設けて遠隔監視するのが一般的。流量の変化からブロック内の漏水を検知し場所を絞り込んでいる。流量計を増やせば絞り込み範囲を縮小できる一方、コストが高くなる。漏水検知システムで使う圧力計は水道管を止めずに設置が可能。機器自体も安価で、流量計に比べ設置のハードルが低い。
圧力計は面的に管路に設置。水圧データを時系列に取得し、状態監視システムで常時監視する。データはテレメーターからインターネットを経由して事務所のサーバーやクラウドサーバへ転送され、机上でデータ確認が行える。実証実験では約30メートルの離隔まではマンホールを透過した通信が可能なことを確認している。
通常時と漏水発生時を比較した水圧分布の変化を面的に表現し、独自のアルゴリズムで変化量を評価し漏水を判定する。配水管網の漏水発生箇所をさらに絞り込むため、あらかじめ構築している管網水理計算モデルを活用。配水ブロックに流入した水量での水圧分布の変化を検証し、漏水発生箇所の候補地を示す。
従来の配水ブロック単位ではなく、配水ブロック内の漏水箇所を絞り込めるため現地調査が軽減し、コストも大幅に削減できる。同社は早期の社会実装に向け、実地フィールドで実証実験などを進めていく。
source https://www.decn.co.jp/
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