国土交通省は官民連携で発注関係業務を推進する「事業促進PPP」を、導入する段階や目的に応じ分類した5タイプによる運用に見直す。国交省直轄の事業促進PPPガイドラインを年度内にも改定し、タイプ別に業務内容を設定できるよう改善する。業務内容に高度な技術支援、施設管理、BIM/CIM活用支援も新たに位置付け、多様化する発注ニーズに対応しやすくする。 事業促進PPPの導入は当初の大規模災害復旧・復興事業だけでなく平常時の大規模事業などに広がり、導入件数は右肩上がりに増加している。発注実態とガイドラインの整合を図り、目的に応じた業務内容に該当するタイプを選択できることを明確に示す。 5タイプのうち「総合型」は調査、設計、用地、施工の複数段階、「単独型」は用地などの単一段階に適用。長大橋梁・トンネルや軟弱地盤対策など技術的難易度が高い事業を対象とする「技術支援型」、地域課題に密接に関わる事業で地場企業の参加を促す「地域精通型」、施設点検結果の評価や対策優先順位の検討など維持管理段階の事業促進を支援する「施設管理型」の3タイプを多様な発注ニーズを踏まえ設定する。各タイプで必要に応じBIM/CIM活用支援に当たる。 業務実施段階の業務内容の追加・変更に柔軟に対応するため、受発注者協議を経て適正な設計変更を行うこともガイドラインに明記。配置技術者に求められる能力の記載を充実させ、受注者の選定や業務遂行の参考にする。例えば管理技術者には不確定要素に対するさまざまなシナリオを想定した対応策の検討が求められる。主任技術者や担当技術者、さらには発注者側の調査職員に期待される行動の例なども記載する。 こうした方向性を13日に開かれた有識者会議「発注者責任を果たすための今後の建設生産・管理システムのあり方に関する懇談会」の「業務・マネジメント部会」で説明した。マネジメント業務を担う技術者の確保や育成、評価方法なども課題に挙がっており、それらの検討を継続することも確認した。
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