2023年1月17日火曜日

大成建設/コンクリ練り混ぜ時にCO2直接噴射で固定化、アルカリ性を保持

大成建設はコンクリートの練り混ぜ時に二酸化炭素(CO2)を直接噴霧し、内部に固定化する技術「T-Carbon Mixing」を開発した。既存のコンクリート製造プラントにCO2噴霧装置を設置し、製造工程に工夫を凝らすことで酸性のCO2を混ぜても内部のアルカリ性を保持。中和反応による鉄筋などの腐食の心配がなく、RC構造物の材料にも使える。
コンクリート製造プラントに噴霧用のCO2ボンベやノズルなど簡単な設備を設置するだけで済む。コンクリート製造作業は2段階に分けて行う。コンクリート材料(水、結合材、細骨材、粗骨材、化学混和剤)の10~20%を先行して練り混ぜ、同時にCO2を噴霧しコンクリート内部にCO2を確実に固定させる。その後、残る80~90%の材料を混ぜて製造する。
普通コンクリートと同等の強度を維持しつつ、コンクリート1立方メートル当たり約10キロのCO2が固定化できると試算している。大成建設が開発した各種の環境配慮コンクリート(T-eConcrete)と併用することで一層の削減効果が期待できるという。
同社はコンクリート製造プラントなどに試行導入し、運用レベルでコンクリート材料の特性評価を行う。さらに噴霧方法などを工夫し、コンクリート製造工程でCO2排出量の削減を目指していく考えだ。

開発技術を適用したコンクリート製造手順(報道発表資料から)

source https://www.decn.co.jp/

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