2023年1月25日水曜日

山形県/酒田港外港地区高砂埋立用護岸整備(酒田市)、3カ年で事業費112億円

 ◇23年度に調査設計業務発注  山形県は、酒田港の外港地区で計画する「高砂埋立用護岸整備」事業を本格化する。2024年度の着工に向け、調査設計業務を23年度発注する方針。事業期間は23~25年度の3カ年を計画している。事業費は約112億円。前段階の概略設計はニュージェックに委託していた。護岸は延長810メートル(前面650メートル、側面160メートル)を計画。冬季波浪の越波や船舶の航行波から背後地を守るため、重力式ケーソン構造を想定している。  プロジェクトは港湾管理者の県が実施する。公共事業評価監視委員会(委員長・下平裕之山形大学教授)の事前評価で「事業実施は妥当」との判断を受けている。整備箇所は酒田港の中央部にある外港地区で、主に外貿コンテナを取り扱っている国際ターミナルの前面に護岸を新設する。北防波堤の内側で計画する航路浚渫で発生する土砂の受け入れ場所になる。埋め立て容量は85万立方メートルを見込む。  26年度を想定している浚渫土砂の受け入れ開始を見据え、県は23年度に整備事業に着手する方針。公共事業評価監視委に提出した資料によると、ケーソン56函、消波ブロック約2・5万個の製作を計画している。消波ブロックは護岸の前面だけに設置する。  護岸の新規整備で浚渫土砂の安定処分が可能になり、酒田港周辺地域の環境悪化が回避できると見る。23年度に調査設計業務を発注して消波機能や経済性、施工性に優れた護岸の構造を最終的に決定。26年度の完成を目指し着工することになる。  埋め立て完了後の土地は、国際ターミナルの機能拡充やクルーズ船着岸機能の補完などに利活用する方針。酒田港の中長期構想で外港地区は、輸送環境の変化に伴う増加貨物への対応として、背後地への物流関連機能誘致、隣接企業との連携を目指す。今後想定される洋上風力発電関連の建設を踏まえ、必要なインフラとしての港湾機能も強化する。

酒田港外港地区の将来イメージ(山形県提供)

source https://www.decn.co.jp/

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