2023年1月5日木曜日

23年に節目迎える企業/大成建設は150周年、100年企業に多数仲間入り

民間信用調査会社・東京商工リサーチの調査によると、2023年に周年(50年、100年単位)を迎える企業は全業種で3万1136社に上ることが分かった。50周年が2万8476社で100周年は2649社。周年を迎える企業を業種別に見ると建設業は50周年が1万0089社、100周年が431社だった。
建設関連会社では、大成建設が150周年、飛島建設が140周年、佐藤渡辺が100周年を迎える。設備工事会社でもダイダンが120周年、大気社が110周年、高砂熱学工業や東光電気工事などが100周年を迎える。周年を契機に記念ロゴマークや特設サイトを作成し、プロモーション活動を推進する動きがある。会社の歴史とともに事業や施工実績、今後の展望を示している。新たな事業戦略や経営方針を打ち出す企業も少なくない。
150周年を迎える大成建設は、1873年10月に大倉喜八郎が「大倉組商会」を創立したことに端を発する。1946年に現在の社名に改名した。2030年の長期ビジョンでは建築・土木事業(C)、開発事業(D)、エンジニアリング事業(E)を成長エンジンと位置付け、さらにエネルギー(E)と環境(E)を加えた「CDE3(シー・ディー・イー・キューブ)」に注力している。
3月に140周年を迎えるのが飛島建設。福井県で飛嶋文次郎が1883年に「飛島組」を創設したことが始まり。「利他利己」の創業精神のもと技術と信頼を培ってきた。トビシマのDNA「イノベーションマインド」のさらなる進化を目指している。
1903年に菅谷元治が「菅谷商店」として創業したダイダンは、3月4日で120周年となる。大阪市北区で工業生産に必要な機械や電気器具などの販売を目的に始まった。ZEB(ネット・ゼロ・エネルギー・ビル)を得意とし、2030年を見据えた長期ビジョンでは総合設備工事会社から「空間価値創造企業」への進化を掲げている。大気社は4月10日で110周年を迎える。1913年、ドイツ系の機械輸入商社エル・レイボルド商館を母体とし、「建材社」の名で歩み始めた。ビル空調や塗装プラントを展開し、海外拠点を多く構える。
佐藤渡辺は1923年に渡辺組として産声を上げ、道路舗装工事業を中心に展開。12月に創業100年を迎える。2005年10月1日に渡辺組が佐藤道路と合併し、現在の社名に改名した。佐藤工業と業務提携を始め、受注拡大や経営基盤の安定化を図っている。
高砂熱学工業は11月16日に100周年を迎える。1923年に高砂煖房工事としてスタートし、空調設備工事業を展開してきた。地球や人々に必要とされる環境創造を通じて地球環境に貢献する「環境クリエイター」を目指しており、新ビジョンを5月に打ち出す。
100周年企業には南海辰村建設や中山組(札幌市東区)、東光電気工事、富士古河E&C、斎久工業、東芝プラントシステムらも名を連ねる。
資機材の不足や価格高騰など業績への影響が見通せない中、働き方改革や脱炭素など将来を見据えた変革が求められている。建設業は都市部を中心に再開発案件が活況で、旺盛な受注環境が継続している。潤沢な仕事量がある一方、2024年4月に適用される時間外労働の罰則付き上限規制への対応も重くのしかかる。DXや働き方改革、脱炭素など戦略的な事業活動で次の10年、20年と各社は歩みを進める。



source https://www.decn.co.jp/

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