2023年4月19日水曜日

建築学会/23年大賞に石野久彌・嘉納成男・中島正愛の3氏、学会賞も決まる

日本建築学会(田辺新一会長)は、2023年の大賞や学会賞などを決定した。建築に関する学術・技術・芸術の発展に貢献した個人会員をたたえる大賞には、終身正会員の石野久彌氏(東京都立大学名誉教授)と、名誉会員の嘉納成男氏(早稲田大学名誉教授)、中島正愛氏(小堀鐸二研究所社長、京都大学名誉教授)の3人が選ばれた。=12面に大賞を除く各賞の詳細
学会賞は論文部門8件、作品部門3件、技術部門2件、業績部門3件を選定。教育賞5件(教育業績1件、教育貢献4件)、著作賞5件、作品選奨10件、奨励賞15件、文化賞3件、作品選集新人賞15件(17人)も選んだ。
大賞の石野氏は「環境建築のための建築設備・環境工学研究と設計技術の発展への貢献」が高く評価された。嘉納氏は「工程計画と管理における数理科学的手法の開発とそのICT化の促進に関する学術的貢献」、中島氏は「大型耐震実験手法の開発と耐震解析・設計の高度化に関する一連の研究と国際貢献」の業績が受賞につながった。
大賞や学会賞などの贈呈式は5月30日に東京都港区の建築会館ホールで開く通常総会後に実施する。奨励賞と作品選集新人賞の表彰式は、京都大学吉田キャンパス(京都市左京区)で9月12~15日に実施する23年度日本建築学会大会に合わせて開く予定だ。
石野 久彌氏(いしの・ひさや)1973年早稲田大学大学院理工学研究科博士課程満了、日建設計入社。81年宇都宮大学工学部助教授、86年東京都立大学工学部助教授、93年同教授、95年米イリノイ大学アーバナ・シャンペン校客員教授、2008年東京都立大学名誉教授。著作に『見る・使う・学ぶ環境建築』など。兵庫県出身、78歳。
嘉納 成男氏(かのう・なるお)1970年早稲田大学理工学部建築学科卒、83年同助教授、88年同教授、90年4月~91年3月米スタンフォード大学土木学科客員教授、2018年早稲田大学理工学術院創造理工学部建築学科名誉教授。著作に『建築工事における施工シミュレータ:設計BIMと施工BIMとの橋渡し』など。兵庫県出身、75歳。
中島 正愛氏(なかしま・まさよし)1981年米ペンシルベニア州リーハイ大学大学院土木工学専攻博士課程修了、建設省(現国土交通省)建築研究所入り。88年神戸大学工学部助教授、92年京都大学防災研究所助教授、2000年同教授、04年兼防災科学技術研究所兵庫耐震工学研究センターセンター長、11年京都大学防災研究所所長、17年同名誉教授、同年小堀鐸二研究所社長。著作に『自然災害と防災の事典』(分担)など。滋賀県出身、71歳。

source https://www.decn.co.jp/

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