国土交通省に採用された総合技術系の新卒職員が4日、静岡県富士宮市の富士教育訓練センターで4年ぶりの技能実習研修に臨んだ。建設資機材などのつり上げや重機の乗車、フルハーネス型安全帯(墜落制止用器具)の着用などを体験。建設技能者を育成する中核拠点で社会人の第一歩を踏み出した。
国交省は2019年4月に同センターで初めて総合技術系新卒採用職員の技能実習研修を実施。ただ直近の3年間はコロナ禍の影響で見送られていた。
4年ぶりの技能実習研修に参加したのは土木や建築、電気通信、機械などの技術職として新規採用された65人。東京・霞が関の中央合同庁舎3号館で開かれた3日の入省式に続き、国土交通大学校(東京都小平市)で行う研修の最初のカリキュラムとして、同センターで現場作業を体験した。
講師による指示の下、資機材などのつり上げは小型移動式クレーンを運転し、巻き上げ・巻き下げやジブの上げ・下げ、フックの揺れ制止に努めた。バックホウやブルドーザー、ホイルローダーといった重機の乗車も体験。フルハーネス型安全帯を装着して、ぶら下がった状態も体験した。
センターを運営する全国建設産業教育訓練協会の山梨敏幸会長は「持続可能な建設業を期するためには皆さんの若い力が必要。今後の活躍を期待している」とエールを送った。工事の品質や安全を確保するため発注者、ゼネコン、専門工事業者が三位一体になることが不可欠とも強調。「最前線で働く専門工事業者や技術者らは夏の暑さや冬の寒さ、雨の冷たさ、鉄筋を担ぐ重さなど肉体的なつらさがある。研修を通じて本当に職人を思いやる心の温かい監理者になってもらいたい」と呼び掛けた。
あいさつする山梨会長
source https://www.decn.co.jp/
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