2023年4月21日金曜日

東亜建設工業/岸壁点検に水中ドローン活用、画像から構造物形状を3Dモデル化

東亜建設工業は、水中ドローンで撮影した写真画像から構造物の形状を3Dモデル化する技術を岸壁の点検作業に試験的に導入した。実用性の検証を行った結果、多少の濁りがある海域でもオルソ画像(真上から見たような傾きのない画像)への変換が可能で、対象物の寸法などが正確に計測できることを確認した。

港湾構造物の維持管理は主に潜水士が潜水調査を行ってきたが、コストや時間がかかる上、劣化箇所の局所的な写真撮影にとどまり全体の把握が難しかったという。水中ドローンに搭載したカメラ画像を使った測量技術を活用することで水中構造物の調査の効率化と低コスト化が期待できる。
検証では潜水士が撮影した写真や、水上からカメラを水中に降ろして撮影した写真でも構造物の形状を高品質に3Dモデル化できることを確認した。
同技術の活用で港湾構造物の破損や変形、亀裂の有無、水生生物の付着状況などが正確に把握できる。定期的な調査に使うと構造物の経時変化も把握できるため「港湾構造物の維持管理に非常に有効な手段」(同社)としている。
今後は写真撮影を行っている水中ドローンの自動制御や後処理で実施する解析作業のリアルタイム化に加え、水中ドローンに搭載した非接触センサーで岸壁の劣化状態を計測するなど、維持管理の効率化に取り組んでいく考えだ。

多少濁りがある海域でもオルソ画像を生成(報道発表資料から)

source https://www.decn.co.jp/

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