2023年4月11日火曜日

大林組/万博大屋根モックアップで施工検証、精度や手順確認

大林組は、2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)の象徴となる施設「大屋根(リング)」のモックアップを、会場が設けられる大阪市此花区夢洲に組み上げた。柱9本を含む68本の集成材を使用。柱に梁を通す貫構造の施工に関する検証を行った。
大屋根は内側の高さが12メートル、外側は20メートルで、バンク状となる。幅は約30メートル。リングの直径は約650メートル、一周約2キロの世界最大級の木造建築物になるという。
「高さが20メートルになる外側2スパン」を試験的につくった。幅・奥行きはともに7・2メートル。22年12月に、10日間で木材を組んだ。
同社関係者は建て方の精度や取り付けの手順を確認。作業員の人数や省力化・安全確保策についても検証した。
大屋根などパビリオンワールド(PW)施設整備事業3工区を担う3JV関係者は、2025年日本国際博覧会協会、設計関係者と大屋根実現に向けて協議を重ね、モックアップの成果についても共有した。
同社関係者は「モックアップをつくることで、課題と解決策も把握できた。大屋根実現にめどは付いた」と語る。今月から会場で大屋根の基礎工事、7月ごろの組み上げ工事着手に向けて準備が整いつつある。「何としても成功させたい」と力を込める。
ミッションを果たしたモックアップは月内に解体される予定だ。

高さ20mのモックアップで施工を検証(大林組提供)
source https://www.decn.co.jp/

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