2023年4月19日水曜日

回転窓/海洋プラごみと向き合う心

ある漁港でのこと。雨の日の翌朝、地元の釣り人が何かをたも網ですくい上げようとしていた。針にかかった魚ではない。よくみると水面に浮いていたペットボトルで、どこから流れ着いたのか多くのビニールも目に付いた▼この漁港のある自治体は、海洋ごみを巡る若年層の教育に力を入れている。環境団体と連携し、座学の後に生徒が海岸でごみ拾いをする授業などを実施。住民向けの講座も充実させるという▼広島での主要国首脳会議(G7サミット)に先立ち、札幌市で16日まで開かれた気候・エネルギー・環境相会合で、海洋プラスチックごみを2040年までにゼロとする目標が確認された。19年の20カ国・地域首脳会議(G20大阪サミット)で合意した50年までの達成を早める▼ごみの処理・リサイクル施設の整備が各国で進み、目標達成を早められる見方が広がったのだそう。対策に積極的な姿勢を見せる狙いもあると配信記事が伝えていた▼生態系への影響が懸念される中、目標達成が前倒しされたのは歓迎したい。ただ川や海に捨てる人がいなければごみは出ない。拾う心より捨てない心。人の良心が試される。

source https://www.decn.co.jp/

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