建設用金物を製造販売する昭和産業(茨城県筑西市、小林正樹社長)は、建設現場向けロボット「トモロボシリーズ」を提供している建ロボテック(香川県三木町、眞部達也社長)などが行った鉄筋材(配力筋S)に対応した鉄筋結束ロボットの共同開発に協力した。角度が60度程度ある複数の鉄筋交差部でも結束を同時に行えるのが特徴。連続鉄筋コンクリート舗装工事などに積極的に提案する。
鉄筋加工品製造販売の小財スチール(福岡市博多区、小齊康正代表)との3社で開発した。市販の手持ち電動工具を利用し、鉄筋交点を結束するトモロボシリーズの鉄筋結束トモロボを連続鉄筋工法に対応させた。配力筋Sは、鉄筋のかぶりを確保するためのスペーサー材が一体になった鉄筋材。横目地を省くため、鉄筋を斜めに配置する連続鉄筋コンクリート舗装などに使われる。
3社は鉄筋結束トモロボの本体ユニットに、左右に離れた2カ所で結束作業を行える調整機能を備え付け、配力筋Sなどを用いて斜めに組んだ鉄筋の交点を結束できるようにした。車輪を固定する距離を変更するなど、傾きが発生しても安定して走行させられたり、バランスを保持できたりするよう工夫してある。結束機の昇降や鉄筋検知に関するソフトウエアも配力筋Sに対応させた。山形県や島根県の舗装工事現場で性能を確認した。4月から製品を提供している。
ロボット使用に伴う鉄筋結束の省力化に、スペーサー設置の工程を省略できる配力筋Sの効果が加わる。眞部社長は「(腰をかがめるような)苦渋作業からの解放や過酷な環境の緩和に寄与できる技術開発ができた」とコメント。小林社長は「配力筋Sを使用すると鉄筋組み立て作業が(実績値で)約1・4~2・0倍早くなる。少しでも現場の役に立てれば」としている。
source https://www.decn.co.jp/
0 comments :
コメントを投稿