2023年4月17日月曜日

大成建設/天井照明照度測定を自走ロボットで無人化、帳票も自動作成

大成建設は建物竣工前性能検査に含まれる天井照明の照度測定を自走ロボットで無人化し、帳票が自動作成できるシステムを開発した。照明位置が記載されたCAD図面を専用アプリに入れ、タブレット端末で測定点を指定するだけでルートを自動算出し測定する。これまで手作業だった測定、帳票作成の時間が大幅に短縮できる。2023年度から活用を始める。
照度測定は日射の影響を受けない夜間に行う必要があり、時間的な制約の中で測定の自動化と迅速化が課題だった。開発した「T-iDigital Checker」は市販の自走ロボットに測定機器や制御機器、バッテリーなどを搭載する。
天井照明の位置が記載された図面を記録したアプリの画面で測定したい照明または範囲を指定すると、ルートを自動で割り出し測定を始める。ロボットは搭載したカメラで照明配置を認識して自己位置を確認。ルート上の障害物を回避しながら連続測定を行い、測定後は開始位置に戻る。
照度計の受光部が外れる構造を採用し、照度測定の高さが異なる一般照明(床面から75センチ程度)と非常照明(床面)の双方に対応。一般照明の測定はアームを伸ばした先端部に取り付け、非常照明の測定時はロボット下部に設けた治具(スライド式)に付け替える。
照度測定記録を基に測定範囲内の図面や測定位置、照度結果を記載した帳票が自動作成でき、手作業に比べて人的ミスを防げる。床面積約500平方メートルのオフィスで照度測定・記録と帳票作成の時間を試算した結果、手作業の約50分を約5分に短縮できるという。

一般照明測定時〈左〉と非常照明の測定時(大成建設提供)
source https://www.decn.co.jp/

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