大阪市は、1982年に廃止された旧国鉄淀川連絡線跡地のうち、都島区内の約1・2ヘクタールでまちづくりを進める。都市計画道路の代替ルートとして土地を取得したが、道路計画の見直しで幹線道路として利用しないことを決定。2019年12月に跡地の活用計画を策定した。開発事業者は公募型プロポーザル方式で選定する。8月8日まで応募申込書や提案書などを受け付け、9月下旬に審査結果を公表する。 淀川貨物線は1927年から貨物専用線として使用され、市が91~94年に土地を取得した後は駐車場や駐輪場などに暫定利用している。売却対象地はJR京橋駅と都島駅のほぼ中間に位置し、南側は集合住宅、北側は一戸建て住宅が立地する。用途地域は北側の区画〈1〉が準工業地域(容積率200%、建ぺい率80%)、南側の3区画が第1種住居地域(同300%、同80%)。 活用計画に基づき、北側の区画では認可保育所が開設され、その隣に地域防災や交流の場となる区民広場を整備し、今月供用した。 跡地の開発では「子どものスポーツ・遊び場など緑地・公園等の整備」「活力ある地域社会の実現、子育て世代の誘導」など四つのコンセプトを実現できる施設計画を募る。全区画を結ぶ歩行者空間を整備し、既存の遊歩道につなげることも条件にした。共同住宅を開発する場合は良好な住環境を確保し、定住人口の増加に貢献する提案を求める。 売却地の面積は区画〈1〉が2427平方メートル(都島南通1丁目)、同〈2〉が4948平方メートル(同1丁目)、同〈3〉が1066平方メートル(同2丁目)、同〈4〉が3390平方メートル(同2丁目)。予定価格は28億4770万円。活用計画に基づいて提案を募集し、2段階審査で優秀提案を決める。 応募資格は個人または法人で、土地を取得して開発事業を行い、公共施設の整備と維持管理に責任を負えること。SPC(特別目的会社)を設立するか、SPCの設立を予定している者も応募できる。 応募者からは▽コンセプトを踏まえたまちづくり▽歩行空間▽施設計画の概要▽災害時の対応機能▽事業スケジュール-などの提案を受ける。プレゼンテーションなどを踏まえ、外部有識者でつくる選定会議の意見を参考に、市が事業予定者を決定する。 現地見学会を5月18、19日に開催する。参加希望者を都島区役所総務課宛のメール(tb0010@city.osaka.lg.jp)で同8日まで受け付ける。見学会の参加は申し込み条件にしていないが、市は「できる限り参加してほしい」としている。 問い合わせは、同区役所総務課(政策企画)(電話06・6882・9989)まで。
売却対象地(大阪市の資料を基に作成)source https://www.decn.co.jp/
0 comments :
コメントを投稿