2023年4月13日木曜日

日建連/工事写真のレイヤ機能利用促進、情報共有で作業効率化

日本建設業連合会(日建連、宮本洋一会長)は施工管理の業務効率化策として、発注者に電子納品する工事写真の撮影時間短縮などを後押しする。3月に改定された国土交通省の「デジタル写真管理情報基準」に基づき、一つのファイルで複数の画像を重ねて配置できる「レイヤ」(階層)機能の利用拡大を促す。1枚の写真に工事の進捗(しんちょく)状況や注意事項など書き込める機能に着目。従来の工事記録に加え、現場関係者間の情報共有にも役立つような発展的な活用に期待する。

13日に日建連のホームページ(https://www.nikkenren.com/)に工事写真のレイヤ化に関する解説資料を公表する。「『変わる!工事写真』施工者のための工事写真レイヤ化活用ガイド」と題し、国による工事写真ファイル記録形式に関する基準類の策定経緯や特徴、最新のアプリ開発情報などをまとめている。公共工事を念頭に官民全ての発注者に理解を得るための業界共通ツールと位置付け、日建連の会員企業に限らず広く活用を促す。
3月に国交省のデジタル写真管理情報基準が3年ぶりに改定され、写真ファイルの記録形式にレイヤ化に対応したJIS認定の「SVG形式」使用を明記。施工管理ソフトウェア産業協会(J-COMSIA)が認定する対応ツールを開発し販売しているベンダーも増えており、3月末時点で10社計25種類のアプリが存在する。
工事写真のレイヤ化は原本に当たる物件などを撮影した写真の上に「電子小黒板」や「注釈」を重ねて自由に表示できるようにする仕組み。例えばマーカーや寸法線などを自由に書き込める。配筋検査写真の場合、これまで印を付けるためカラーマグネットなどを鉄筋に貼り付けて撮影していた。撮影後にマーカーの追加や編集作業ができるため、工事写真の撮影に追われる時の利便性が高まる。
電子納品にも対応。元データの写真や電子小黒板にはこれまで同様、改ざん防止機能が組み込まれる。



source https://www.decn.co.jp/

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