鹿島は12日、東京都調布市にある技術研究所西調布実験場内にコンクリート技術の発信拠点を開設した。製造過程で二酸化炭素(CO2)を吸収して固まるカーボンネガティブコンクリート「CO2-SUICOM」やセメント系3Dプリンティングをはじめ、低炭素社会への移行に貢献するさまざまなコンクリート技術を展示。実際に「見て・触れて・深く知る」ことができる体験型の展示空間となっている。
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コンクリートの総合ミュージアム「KAJIMA CONCRETE BASE」は施設中央に大きなコンクリートテーブルを設置し、映像を投映するなど美術館のような空間を演出。導入となる施設案内やコンクリートの歴史、技術の内容をパネルや写真で紹介している。
コンクリートテーブル周囲の壁面には通常の技術紹介パネルではなく、各技術の印象的な写真1枚を大きく掲示。写真の下には該当技術を紹介する冊子や構成材料、実物を展示している。動画起動用キューブを配備し、見学者が知りたい技術のキューブをテーブルの所定位置に置くと、該当技術の説明動画が自動で流れ始める。映像と音声で見学者の理解を深める。
施設開設に当たりCO2削減にも取り組んだ。施設入り口に通じる歩道はCO2-SUICOMで作製したブロックを敷設。通常のコンクリートで作製した場合と比べ約3・3トンのCO2削減を実現した。
同社公式ホームページにも特設サイトを公開した。サイトと展示施設で技術をさらに詳しく発信する。サイトに展示施設のオンラインミュージアムを設け、世界中どこからでもオンライン見学できる。
今後、新技術や時々の旬な技術、社会から求められている技術を取り上げる。展示内容は入れ替えるなどして施設とサイトを定期的に更新し、コンクリート技術をPRしていく。
研究所内にあるためセキュリティー上、一般公開はしていないが、近隣の小学校や学生に「土木の日(11月18日)」に特別公開したい考え。関係者らにも足を運んでもらい、ニーズや課題を引き出して技術開発につなげていく。
source https://www.decn.co.jp/?p=151977
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