2023年4月14日金曜日

回転窓/熊本地震から7年

「夜には明かりがともり、町の未来を照らす灯台のような建物となる」。新庁舎が完成した熊本県益城町の西村博則町長が、3月の落成式でこう述べていた▼2016年に起きた熊本地震の前震から14日で7年となる。2日後には本震が発生。同町では、28時間以内に震度7の揺れが2度も起きて、甚大な被害が生じた▼関係者の努力で復興事業は着実に進展している。蒲島郁夫知事は5日の会見で「創造的復興で県の財産を増やす。その上に新たな発展が始まってくる」と強調。半導体産業の集積などを通して成長を目指す考えを示した▼記憶を継承する取り組みも続く。県は点在する震災遺構などを連携させた回廊型のフィールドミュージアムを整備中だ。今夏には、南阿蘇村に体験・展示施設が開業する。震災遺物の展示や語り部との交流により、地震の教訓や熊本の魅力を発信していく▼目指すのは、地震など災害と共にある暮らしを「自分事化」してもらうこと。日本列島は、自然が豊かな一方で災害リスクも大きい。どう備えていくべきかは、全国に共通する課題だ。粘り強く考え、対応を続ける姿勢が求められている。
source https://www.decn.co.jp/

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