2023年4月26日水曜日

佐藤工業/自己充てんコンクリート活用、トンネル覆工構築システムを現場初適用

佐藤工業は高流動性のコンクリートを用いたトンネル覆工構築システムを開発し、3~4月に長野県天龍村で施工中の足瀬トンネル工事に導入した。2020年6月から実験を重ねてきた技術で、本設構造物に初適用。自己充てんコンクリートを活用し、振動締め固め作業などを省いて天端部まで打設できる。従来工法に比べ省力化・省人化を図り時間短縮を実現し、生産性向上を確かめた。

新しい工法は、佐藤工業・木下建設JVが施工する「令和3年度2災公共土木施設災害復旧工事(国)418号下伊那郡天龍村足瀬1工区」(長野県飯田建設事務所発注)のトンネル覆工のうち、10ブロック分に適用した。掘削断面積(余掘り、インバート含む)は約64平方メートル、1ブロック当たりのコンクリート量(余巻き含む)は約64立方メートル。
セントル下端に設置した圧入口から自己充てんコンクリートを圧入し、作業員3人で天端まで打設した。振動締め固めや配管切り替えの工程が不要となり、打設時間は従来より平均約1時間20分短くなった。天端部表面にしま模様が少ないきれいな出来栄えを実現し、スプリングライン下方でも表面気泡が発生しなかった。
佐藤工業は今回得た知見を生かし、セントル設備の改良や使用コンクリートの低廉化などを進めて、トンネル覆工自動化の完成度を高めたい考えだ。

実装した覆工構築システムの施工方法(報道発表資料から)

source https://www.decn.co.jp/

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