長大は26日、全額出資子会社の長大フィリピンを通じて、シンガポールのグリーン・アジア・エクイティ・ベンチャーズ(GAEV社)の株式99%を取得したと発表した。GAEV社はフィリピン・ミンダナオ島でウナギの養殖やかば焼き加工事業を手掛ける会社と、精米事業を行う会社の2社に出資している。GAEV社の株式取得によって、長大がこれまで同国で取り組んできたウナギの養殖・かば焼き加工事業と、精米事業を本格化させる。 GAEV社はカバドバラン・アクアテック・リソーシス・コーポレーション(CARC社)と、アグサン・グリーンフィールド・リソーシス・アンド・アグロテック・コーポレーション(AGRAC社)の二つのSPC(特定目的会社)に対し、それぞれ10%出資している。 CARC社はミンダナオ島カラガ地域で養鰻とウナギのかば焼き加工事業を行っている。日本製のかば焼き加工機械の設置、日系飼料メーカーの飼料やかば焼きソースの採用などで日本の技術やマネジメント手法を取り入れ、現地の生産性向上や高付加価値化を図っている。現在は主に日本に向けて活鰻を出荷したり、比国内の日本食レストランなどに出荷したりしている。日系総合商社との協働も開始している。 AGRAC社は精米事業と稲作試験や指導などを手掛ける。短粒米の試験作付けを行い、作付けマニュアルを作成済み。契約農家による短粒米の生産拡大に取り組んでいる。 GAEV社の株式取得により、これら二つの事業に本格参入する体制を整えた。今後は長大の参画により、両事業の生産効率化や高品質・高付加価値化、養鰻事業で日本や他国への販路拡大などで出資者として関与していく。 長大は現地ゼネコンのエクイパルコ社、現地企業のツインピーク社と2015年にミンダナオ地域開発に向けた包括提携の覚書を締結済み。小水力発電事業や上水供給事業をはじめ、さまざまな事業を通して地域の経済開発に取り組んでいる。
CARC社の養殖所(報道発表資料から)source https://www.decn.co.jp/
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