2023年4月24日月曜日

細田工務店、安井杢工務店/湯川秀樹氏旧宅の改築着手、設計は安藤忠雄建築研究所

日本初のノーベル賞受賞者である物理学者・湯川秀樹博士の旧宅の改築工事に、長谷工グループの細田工務店(東京都杉並区、野村孝一郎社長)と、安井杢工務店(京都府向日市、安井洋社長)が着手した。物件は京都大学が所有。安藤忠雄建築研究所が設計を担う。博士ゆかりの部分を復元したり残したりしつつ、主屋西側に木造棟を増築し、賓客対応の機能を持たせる。
所在地は京都市左京区下鴨泉川町6の5。邸宅は木造2階建て、改築後は延べ358・18平方メートルの規模。1933年に建てられ、湯川博士が57年頃から家族と住み晩年まで過ごした。博士の親族から引き渡しを受けた長谷工コーポレーションが、2021年8月に母校の京都大学に寄付した。改築工事も寄付の一部として実施する。工期は23年4月~24年3月を予定。
整備では建物外部を補修・補強し、内部は博士が住んでいた頃の状態に復元する。特に博士のゆかりを感じさせる部分を核として座敷や書斎兼応接室、主庭の風景などを保存する。土蔵や一部の塀、植栽も残すことで昭和初期の近代洋風住宅の屋敷構えを受け継ぎ、下鴨泉川町の景観になじませる。同時に新たにロビーや大学の賓客対応に必要な機能を備えた新棟を増築する。

座敷からの主庭のイメージ(報道発表資料から)
source https://www.decn.co.jp/

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