2023年4月18日火曜日

四国電力ら/波方ターミナル(愛媛県今治市)をクリーンエネルギー供給拠点へ整備

 四国電力ら7社は、愛媛県今治市にある石油・液化石油ガス(LPG)などの物流基地「波方ターミナル」をクリーンエネルギーの供給拠点として整備する検討に乗り出す。既存のLPGタンクをアンモニアタンクに転換。2030年までに年間約100万トンのアンモニアを取り扱うハブターミナルの実現を目指す。
 四国電力と太陽石油、大陽日酸、マツダ、三菱商事、波方ターミナル、三菱商事クリーンエナジーは14日、「波方ターミナルを拠点とした燃料アンモニア導入・利活用協議会」を設置することに合意したと発表した。三菱商事と四国電力が共同で事務局を務める。
 協議会では30年を目標に、スケジュールや法規制上の課題の整理や効率的な波方ターミナルの活用、需要拡大策などを検討する。愛媛県と県内の今治、西条、新居浜、四国中央各市がオブザーバーとして参画する。
 波方ターミナルは三菱商事と一部石油関連設備を太陽石油が保有し、波方ターミナルが運営している。国内外から持ち込まれる年間約100万トンのLPG・石油類製品を扱っている。40年間にわたりエネルギー拠点として活動してきた実績がある。アンモニアタンクに転用可能な複数の大規模低温LPGタンク(4万5000トン/基)や大型船を着桟できるバースなど、地域のアンモニア需要に早期に対応できるための設備を備えている。
 政府による50年カーボンニュートラル宣言以降、火力発電所のアンモニア混焼利用や一般産業での熱電利用、水素ステーションでのアンモニアクラッキング(アンモニアから水素を取り出す)技術など、アンモニアに対する期待は高まっている。四国・中国地域で効率的なサプライチェーン(供給網)構築に向け、ハブとなる供給拠点として波方ターミナルが重要な役割を担うことになりそうだ。



source https://www.decn.co.jp/?p=152087

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