15分から3分へ--。地震が発生して津波警報などが発令するまでの時間を、40年前と今とで比べたものだ▼1983年5月26日に日本海中部地震が発生した。秋田県を中心に死者・行方不明者が104人に上り、うち100人は津波が原因とされる▼日本海中部地震の教訓を伝えようと、秋田地方気象台がホームページで情報発信している。当時は日本海に津波は来ないなどの俗説が広がっていた。地震の揺れが収まった後に海岸で昼食を取り始めた遠足中の小学生も犠牲に。この地震をきっかけに気象庁は、津波警報などの迅速化に取り組んだ▼インターネットやスマートフォンが普及している現在は、さまざまな確認手段がある。利便性が高まった今でも、情報伝達の1分の差が生死を分けることがあろう。情報を踏まえた的確な行動が重要であることは言うまでもない▼災害列島の日本だが、一つの場所で連続して発生するケースは少ない。「自分だけは大丈夫」と危険な思い込みを避けるためには他の地域での教訓を学び続ける姿勢が大事。高い防災意識を維持しつつ、ソフト・ハード両面から備えを進めていきたい。
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