2023年5月17日水曜日

首都高速会社/1号羽田線・大師橋大規模更新、5月27日にスライド架設着手

首都高速道路会社は、首都高速1号羽田線「高速大師橋」(東京都大田区~川崎市川崎区)の架け替え工事で、新設橋梁のスライド架設を27日に着手する。架設直前の橋の様子を16日、報道陣に公開した。既設橋梁の下流側に仮置きしている延長約300メートル、重量約4000トンの新しい橋桁を横方向に30メートルスライドして架設。工事期間中は交通状況への影響を最小限に抑えるため、首都高速会社は6月10日までの約2週間通行止めを行う予定だ。
高速大師橋は大田区羽田2、3丁目~川崎市川崎区殿町1丁目を結ぶ橋梁。1968年11月に開通し、上下線を合わせて1日当たり約8万台の重交通を支えている。完成から約55年が経過した橋には約1200カ所以上でひび割れが発生。多摩川の流れを阻害しないように橋脚の間隔が長く、軽量化した橋梁はたわみやすい構造となっている。
首都高速会社は構造物の長期的な安全性の確保を目的に、橋梁の大規模架け替え工事を2018年1月に開始した。施工は大成建設・東洋建設・IHIインフラシステム・横河ブリッジJVが担当している。新設橋梁は延長は292メートル、幅員を既存の16・5メートルから18・2メートルまで拡張する。橋梁形式は鋼3径間連続鋼床版箱桁ラーメン橋。総事業費は437億円を見込み、既設橋の撤去を含め25年度に全体工事を終える予定だ。
架け替えに当たっては計6工程に分けて整備。「横取り一括架設工法」を採用し、新しい橋桁を川下から川上に向かってスライドさせる。架設後は舗装、区画線工事といった最小限の工事を行う。工事に向けて首都高速会社の野網孝之更新・建設局事業推進部長は「高速大師橋は首都圏の交通の要だ。24時間体制で仕上げていきたい」と気を引き締めた。
▽高速神奈川1号横羽線大師入り口~高速1号羽田線平和島出口▽高速1号羽田線昭和島JCT~高速湾岸線東海JCT-の上下線各区間は、27日午前5時~6月10日午前5時に通行止めになる。

架け替え間近の新しい高速大師橋

source https://www.decn.co.jp/

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