順天堂大学と関電工は「遠隔医療・モバイルヘルス研究開発講座」を3月1日に開設し、共同研究を始めた。順天堂大学は医療分野、関電工がインフラ分野で持つ強みを生かし、遠隔診療システムの実用化に向けた取り組みを加速。アプリケーションなどで受診できるモバイルヘルスなどIoMT(医療分野でのモノのインターネット)機器を活用した遠隔診療システムを構築する。2025年度内に遠隔医療事業の開始を目指す。
共同研究では遠隔医療を活用し、政府が提唱する超スマート社会「ソサエティー5・0」時代の医療の実現を目標に掲げる。▽遠隔診療のニーズ調査▽遠隔診療PoC(概念実証)実施による課題調査▽モバイルヘルスを用いた生体情報収集の妥当性・信頼性・同等性検証試験▽遠隔診療のインフラ構築-などを研究していく。
関電工は遠隔診療のインフラ開発を担う。検査センターを建設し、医療機関など結ぶ電気とネットワークのインフラ設備を構築。遠隔医療環境や自然災害時の復旧対応や停電対策を検証する。IoTやAI、ロボットの導入も検討し診療所のスマート化も図る。
23日に東京都内で会見した関電工の仲摩俊男社長は「工事をつかさどる立場で何かしら応援したい。高齢化が進む中でどう貢献できるか。大きな病院や遠隔医療にはデータのやりとりや停電しない環境など、電力と通信のインフラ構築が大事だ。10年、20年後の社会に貢献できるように進めたい」と意気込みを語った。
両者は23年度にニーズ調査、PoC実施による課題調査を行う。同年度後半から24年度にかけてモバイルヘルスの生体情報収集の妥当性などの検証試験を実施する。24年度中盤から25年度にかけて遠隔診療のインフラ開発を進め、事業開始を目指す。異分野連携の教育を通じて医療イノベーション人材の育成にも注力する。
source https://www.decn.co.jp/
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