大阪府は、岸和田市の泉北高速鉄道延伸の実現に向けた取り組みに対し、必要な助言や検討への協力などを行っている。市は都市計画道路泉州山手線整備と同線沿道のまちづくりの進捗(しんちょく)に合わせて、泉北高速鉄道和泉中央駅(和泉市いぶき野)からの延伸を検討している。2019年11月の大阪府公共交通戦略の改訂で、岸和田市が検討する構想路線として追加・記載された。市は3月に策定した岸和田市交通まちづくりアクションプラン・地域公共交通計画編で、同鉄道延伸の検討を継続事業として位置付けた。 南海電気鉄道グループの同鉄道は、中百舌鳥駅(堺市北区中百舌鳥町)と和泉中央駅を結ぶ延長14・3キロの鉄道路線。 内陸部の泉北ニュータウンを走る同鉄道の沿線から泉州地域の臨海部へ移動するためには、現状では起点の中百舌鳥駅を経由して南海本線やJR西日本阪和線に乗り継がなければならない。内陸部と臨海部のアクセスを改善するためには、同鉄道を水間鉄道や関西国際空港などの方向へ延ばし、南海本線や阪和線と結ぶ案が議論されている。 一方で鉄道の延伸を具体化するには、国の事業許可審査の重要項目である採算性確保が不可欠となり、鉄道事業者が積極的に検討を行う環境の整備が必要になる。 岸和田市交通まちづくりアクションプラン・地域公共交通計画編によると、泉州山手線の整備と、広域交流拠点「山直東地区」の街づくりに合わせた新規路線バス「山直線」の運行開始などの取り組みを進め、沿道市町と連携しながら同鉄道延伸につながる需要の喚起を目指す方針だ。
和泉中央駅より南西方向に確保された鉄道用地source https://www.decn.co.jp/
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