2023年5月31日水曜日

JR東海/リニア中央新幹線高架橋(山梨県富士川町)を初公開、施工は名工建設JV

 JR東海はリニア中央新幹線の建設事業に関連して30日、高架橋の建設現場を報道陣に初公開した。公開したのは山梨県富士川町で建設している高架橋。名工建設・早野組JVが施工しており、現在はコンクリート打設が完了した段階にある。JR東海山梨東工事事務所の中川隆広所長は取材に対し「地域や自治体にご理解いただき、工事を着実に進めてこられた。まだまだ工事は続くが改めて気を引き締め、早期開業に向けて全力で取り組む」と話した。
 「山梨県内高架橋ほか新設工事(利根川公園交差部)」の現場を公開した。施工ヤードの所在地は小林1778(敷地面積約1万2600平方メートル)。甲府市内に建設予定の山梨県駅から西に約10キロの位置にある。元々は町立体育館など町有施設があった土地で、ヤードの周辺には住宅が立ち並ぶ。
 ヤード内では高架橋(延長約76メートル、幅約16メートル)の建設が進展している。工事は2020年7月に着工し、同9月に下部工、22年4月に上部工に着手。今年1月までにコンクリート打設を終えた。現在は住宅地の中に、高さ約21メートルの巨大なコンクリート構造物が出現している状況だ。今後は9月28日の工期末までにヤード内を片付ける。
 橋桁の上にはリニア車両の走行空間「ガイドウェイ」や、周辺への騒音を低減する「防音防災フード」などを設置するための鉄筋が突き出ている。電線類を通すための配管も備わり、設備工事を見据えた準備が着実に進んでいる。
 施工地を管理していた町がいち早く施設の移転に同意したため、山梨県内区間の中で同工事が先行する結果となった。周辺住民にも工事の進展状況や今後の予定などを定期的に回覧し、理解の醸成に努めた。
 同社によると同工事は高架橋工事の中でも一般的な部類で、先行着手したのは施工方法や品質管理の面でノウハウを蓄積する目的もあったという。中川所長は「若手社員が実際に携わり、いい経験になった。今後他の高架橋工事で活躍できるだろう」と期待を込めた。



source https://www.decn.co.jp/?p=153375

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