2023年5月19日金曜日

回転窓/難局下での広島サミット

19日に先進7カ国首脳会議(G7サミット)が広島市内で開幕する。コロナ禍による混乱や広がりつつある金融不安、カーボンニュートラル対応など課題は山積みだ▼最重要テーマの一つが法の支配に基づく国際秩序の堅持。ロシアによるウクライナ侵攻や中国による台湾周辺での軍事的威圧などが現実問題として突きつけられている。それは一部地域に限ることではない▼戦時下とも言える中で開かれる今回のサミット。開催地の広島市は、1945年に人類史上初めて原子爆弾が使用され甚大な被害を受けた。当時の人口の約4割に当たる約14万人が、その年のうちに亡くなったとされる▼「広島は戦争の悲惨さと平和による繁栄の二つのメッセージを有している」とは、湯崎英彦広島県知事の言葉。岸田文雄首相は平和記念公園で各国首脳を出迎え、米国のバイデン大統領らと原爆資料館を訪問する予定だ▼情報通信が発達した現在だが、その場に立たないと感じられないことは多く、被爆地でサミットが開かれる意義は大きい。先進国が、どう世界を主導していくのか。平和への道を切り開くリーダーシップに期待したい。


source https://www.decn.co.jp/

0 コメント :

コメントを投稿