東北地方整備局仙台河川国道事務所は、岩沼出張所と仙台海岸出張所を統合した「仙台南部流域治水出張所」を宮城県岩沼市に開設した。1級河川・阿武隈川下流域と仙台湾南部海岸の出張所を一本化することで河川、海岸の連携を図りながら、今後の効果的・効率的な流域治水支援体制も整える。3日に現地で開所式を開き、板屋英治河川部長と仙台河川国道事務所の田中誠柳所長が出張所名を彫った看板を取り付けた。
式典で板屋河川部長は「各地で記録的豪雨に伴う水害リスクが高まっている中、治水対策の強化が必要だ」と訴え「本出張所で地域の皆さんの要望をしっかりと聞き、流域治水を強力に推進していく」とあいさつした。来賓の佐藤淳一岩沼市長は「市でも雨水排水施設の整備やスマート田んぼダムの実証実験、避難態勢の構築などハード・ソフト両面で施策を展開している。新たな出張所の開所で阿武隈川下流域の治水推進体制が一層強化され、水害に強い地域づくりにつながってほしい」と期待を込めた。
仙台河川国道事務所の田中所長は「河川、海岸事業を流域一帯で連携することで、気候変動による自然災害に迅速に対応できる」と述べた。
仙台南部流域治水出張所の初代所長に就いた田中英明所長は「災害や地域の情報が一つの出張所に集まることで、防災力の強化にもつながる。地域の安全・安心に一層努めていきたい」と意気込んだ。
仙台南部流域治水出張所の所在地は岩沼市舘下1の2の9(旧岩沼出張所)。東北管内では「最上南部流域治水出張所」に次ぐ2番目の流域治水出張所になる。岩沼、仙台海岸の両出張所の業務を引き継ぎ、岩沼市、柴田町などを流れる阿武隈川16・8キロや白石川1キロの河川改修、維持・管理、蒲崎海岸4・7キロ、山元海岸9・2キロの海岸浸食を防止する堤防工事などを管理する。
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