山口県下関市が27歳以下の若者を対象に実施した「東行庵公衆トイレデザインコンペ」で、九州大学大学院の林田章吾氏・西村香多郎氏が提案した「借景の交屋(かわや)」が最優秀作品を受賞した。優秀賞は、越智誠氏(NAP建築設計事務所)・鮫島卓臣氏(フリーランス)の「木漏れ日の手水舎」。このほか、黒沼和宏氏・高塚惇矢氏(横浜国立大学)、高橋仁志氏・岡田月魚氏・橙良汰氏(山口大学)、鈴木遼太氏(MOUNT FUJI ARCHITECTS STUDIO)・十文字萌氏(日建設計)が入選した。
コンペには、46人が参加表明し、このうち25人が作品を提出した。審査では、提案25作品のうち12作品を1次審査通過作品とし、2次審査で最優秀作品1点、優秀作品1点、入選作品3点を選定した。
最優秀作品は、花木の豊かさを借り、自然と人々の交わりを生み出す「借景の交屋(かわや)」を提案。審査委員からは「ファサードは上部を金属製の外壁に縦格子風の凹凸面、下部を格子戸風に仕上げ、全体として落ち着いた『和』の建物でありつつも現代性を感じる」「花の寺でもある東行庵の風景にマッチしたコンセプト」「半透明のガラスで自然を感じさせつつ明るいトイレを実現できている」「景色を見せるようなデザイン」などと評価された。
同事業では、誰もが利用しやすいトイレで来訪者の利便性を高め、高杉晋作ゆかりの地のシンボルとなるデザインのトイレを建築する。東行庵周辺の魅力をより高めることが目的。デザインコンペでは、次世代の設計人材の発掘や育成につながることを期待し、提案する者の対象を27歳以下の建築士または建築士を志す者としていた。
source https://www.decn.co.jp/
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