2023年4月5日水曜日

人材協/CCUS能力評価普及へ支援制度、専門工事業団体対象に体制整備や周知など

国土交通省や建設業団体などでつくる建設産業人材確保・育成推進協議会(人材協、事務局・建設業振興基金)は、建設キャリアアップシステム(CCUS)登録技能者の能力評価(レベル判定)制度の利用を促進する新規事業を立ち上げる。専門工事業団体を支援対象に、能力評価手続きの実施体制の整備や技能者への周知活動、新たな能力評価基準の作成などを後押しする。助成金の交付要綱を今月か来月にまとめ各団体に周知する方針だ。
3月下旬に開いた人材協運営委員会で2023年度事業計画・収支予算を了承し、新規の人材育成事業予算として6000万円を確保した。人材協の新たな構成メンバーとして建設技能人材機構(JAC)と教育訓練校関係団体が加わり、新規予算分を振興基金とJACが支出する。政府が重点を置く「人への投資」の観点から外国人を含む技能者の技能習得やレベルアップに向けた環境を整える。
CCUSの能力評価に取り組む専門工事業団体への支援には4000万円を充てる。能力評価基準が策定済みの職種の場合、能力評価実施機関となる団体が審査人員を確保したり広報活動を展開したりする際に活用可能。基準未策定の分野では団体主導の基準作成を後押しするためコンサル委託費などを助成し、より幅広い分野で技能者の処遇改善の機会を創出する。各団体に数十万円程度が行き渡る方向で詳細を詰める。
全国各地の教育訓練校のニーズに応じた支援を強化するため「(仮称)教育訓練サポート事業」も立ち上げ、関係経費として2000万円を計上。教育訓練校の運営費や施設・設備費を助成する厚生労働省の既存制度には該当しない部分を補完する形で、カリキュラム開発や講師養成、訓練施設の改良・改修、工業系高校の教員向けの体験学習などを支援する。
これ以外にも産学官共同で担い手確保に取り組む母体として人材協に「若年者入職促進タスクフォース」を夏ごろまでに設置。国交、厚労、文部科学の関係3省に加え、教育訓練機関や工業高校、業界団体が参画し、優良事例の発掘・共有や地域の業界と高校関係者の連携円滑化に取り組む。

source https://www.decn.co.jp/

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