2023年3月30日木曜日

清水建設、東京理科大/非構造部材の環境負荷低減へ、産学連携で研究開発始動

清水建設と東京理科大学は、建築内外装材など非構造部材の環境負荷性能に着目した共創プロジェクト「みどりの機能建材研究開発プラットフォーム」を立ち上げ本格始動した。二酸化炭素(CO2)排出量をライフステージごとに評価、可視化するシステムの構築を目指す。非構造部材の製造、施工時のCO2排出削減に貢献する高機能材料や工法の研究開発も促進。材料メーカーなどとの連携も視野に入れる。
プラットフォームは東京理科大学研究推進機構総合研究院(西原寛院長)の「共創プロジェクト」として設置。創域理工学部の建築学科を中心に先端化学科や経営システム工学科、同大学院国際火災科学専攻などと横断的な研究体制を構築する。設置期間は2025年3月まで。研究費は1・5億円を見込む。
建設段階のCO2排出量の約20%を占める非構造部材は膨大な種類の材料や工法が存在。これまで個別の研究開発が主流で、多種多様な材料を包括的にターゲットにした取り組みは業界初となる。
非構造部材は建設、運用段階を含むライフサイクル全体のCO2排出量を勘案した評価手法が確立されていないのが実情。共創プロジェクトではCO2排出量を評価し可視化するシステムの構築を目指す。
主なターゲットは内外装材や開口部材、下地材。▽省資源化▽長寿命化▽高断熱化▽木材活用▽資源循環-の各分野で研究を加速し高機能材料や工法の開発につなげる。
29日に東京都内で行った記者会見で、西原院長は「清水建設と英知を結集し環境配慮やカーボンニュートラル、資源循環の取り組みをリードしていく」と決意を表明。清水建設の掛川秀史執行役員技術研究所長は「学術的基盤の確立や研究開発などを通じて環境配慮建築物の実現を目指す」と力を込めた。

掛川技術研究所長〈右〉と西原院長
source https://www.decn.co.jp/

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