国土交通省は建築分野でBIM活用を推進する新たなロードマップをまとめた。▽BIMによる建築確認の環境整備▽データ連携環境の整備▽維持管理・運用段階のデジタル化-の3テーマごとに2025年度までの到達目標を設定。建築確認は当面、BIMデータから出力した2DのPDF図面を審査対象とする方向で検討。一部の指定確認検査機関で25年度に開始し、27年度の全国展開を目指す。 国交省が設置する建築BIM推進会議の下部組織「建築BIM環境整備部会」が14日に開いた会合に「建築BIMの将来像と工程表」の増補版として提示した。 建築確認を担う指定確認検査機関や特定行政庁がBIMデータの提出に対応できるよう、まずはCADやPDFの図面を用いた電子申請の普及を急ぐ。独自システムを持たない指定確認検査機関や特定行政庁も共通利用できる「電子申請受付システム」を整備。並行して確認申請に必要なBIMデータの提出先となるCDE(共通データ環境)を構築し、25年度に「BIM図面審査」を開始する。 BIM図面審査ではBIMデータから出力したIFC(BIMの共通ファイルフォーマット)データとPDF図面を提出してもらう。審査対象はPDF図面だが、図面間の整合チェックが不要となり審査期間の短縮につながる。IFCデータを審査対象とする「BIMデータ審査」への段階的な発展も検討。審査に必要な情報が自動表示され、さらなる審査の効率化が期待できる。 データ連携環境の整備は、設計や施工などの各段階で横断的に活用するのが狙い。受け渡しが必要な属性情報の標準化などを検討し25年度までにガイドラインなどに反映させる。維持管理・運用段階のデジタル化はBIMデータの活用方法を見極めながら検討する。
BIMによる建築確認のイメージ(国交省資料を基に作成)source https://www.decn.co.jp/
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