2023年3月15日水曜日

飛島建設/トンネル切羽の観察記録を自動出力、省力化で作業時間を大幅短縮

飛島建設は14日、トンネル掘削で切羽表面の観察記録を出力するシステムを開発したと発表した。切羽全体を撮影した写真をクラウド上にアップロードすると、AIが切羽観察記録を自動で生成。切羽観察作業の大幅な省力化が図れる。実現場に試行導入し、写真撮影から観察記録完成までの時間が大幅に短縮できることを確認。同社は今後、適用現場を拡大していく考え。
観察記録の自動出力システム「アウフタクト・フォー・トンネルフェイス」は、AIの深層学習を活用している。大量の切羽の写真を通じて学ばせ、切羽の状態などを自動的に認識させることに成功した。現場担当者がAIによる切羽観察記録を最終的に確認し、修正する。無線LAN環境があれば、1日以上かかっていた切羽観察作業を、当日中に現場で完了できる。
米マイクロソフト社の「Microsoft 365」で利用できる独自アプリを介して、現場担当者のスマートフォンから切羽写真をクラウド上にアップロードすると、AIが画像から切羽の状態を判定する。その後、アプリに切羽観察記録として送られてくる。
一般国道5号共和町新稲穂トンネルR側共和工区工事(国土交通省北海道開発局発注)に試行導入した。切羽写真の撮影から切羽観察記録完成までの時間が、大幅に短縮されたことを確認した。現状はNATMだけで適用している。
これまで切羽観察記録の作成には現場と事務所間の往復が必要だった。掘削直後の切羽直近で目視判定作業を行うため、安全確保に留意する必要があるなど、業務効率と安全面に課題があった。

システムでは切羽写真から岩種や風化度合いを判定し、デフォルメした画像に変換する(報道発表資料から)

source https://www.decn.co.jp/

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