2023年3月22日水曜日

主要ゼネコン35社、23年春の採用計画17社が増加/本社調べ

 日刊建設工業新聞社が主要ゼネコン35社を対象に行った人材採用アンケートによると、今春入社予定の新卒社員の総数は2022年に比べて123人増の計3898人となる見通しだ。技術系が全体の83%を占める。採用の計画と実績を比較した充足率は下降傾向にあり、予定数を満たしたのは10社にとどまった。24年春入社の採用活動は2月時点で計画を回答した32社のうち、18社が23年度計画より増やす予定。学生の進路が多様化する中、各社はあの手この手で優秀な人材の確保を狙う。  アンケートは1月中旬から3月中旬にかけて実施した。今春の採用状況を見ると、23年4月の採用数が前年実績に比べ増えたのは17社だった。達成度を示す充足率は、23年採用の当初目標を回答した34社のうち24社が100%を下回り、採用活動に苦戦している状況がうかがえる。「官庁を含む多様な業界との競合が激しくなった」(大成建設)、「売り手市場が続き、建設業を目指す優秀な人材の確保が難しい」(東急建設)といった意見が目立った。  24年春の採用計画は32社が回答。総数は4043人で技術系が83%を占め、総数は23年当初計画に比べ微増にとどまる見通しだ。  コロナ禍の沈静化に伴い、複数社が対面での面接を再開した。同時に「対人で人柄を見たいが、就活生にとって来社は負担」(長谷工コーポレーション)との意見もあり、オンライン方式との併用が続きそうだ。  アンケートでは多くの企業が人材獲得競争の激化を実感し、母集団の形成が難しいと答えた。各社はSNS(インターネット交流サイト)での情報発信やインターンシップ(就業体験)拡充に加え、「ターゲット校の最寄り駅に広告を掲示する」(奥村組)など自社の認知度向上にも知恵を絞る。清水建設や大成建設は、多様な人材を求めて22年度から新卒採用の通年化に踏み切った。  内定の辞退を防ぐフォローなどで採用活動が長期化するケースもあり、中堅ゼネコンは「マンパワー不足」や「時間やコストの増加」などを課題に挙げた。



source https://www.decn.co.jp/

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