先週5日、日本航空が「端午の節句」にちなんで旅客機のパイロットや客室乗務員などをすべて男性が務める「こいのぼりフライト」を実施したという。通信社の配信記事で読んだ。普段なら客室乗務員は女性が多く、対象の便に搭乗した人たちには印象に残る空の旅となったろう▼航空機の機内サービスは100年近い歴史がある。その中でも初の女性客室乗務員は米国人エレン・チャーチ。1930年、ボーイング・エアー・トランスポート(現ユナイテッド航空)に採用された▼男性客室乗務員の雇用を計画していた同社だが、エレンら看護師資格を持つ女性8人が試験的に乗務すると、旅客数が大幅に増加。そうして女性客室乗務員が正式に決定される。航空科学博物館(千葉県芝山町)の展示資料から引いた▼もともとエレンはパイロット志望で同社を訪れたのだとか。希望はかなわなかったが、これがきっかけとなり旅客機の客室サービスで女性の活躍できる道が開かれた▼一人の女性が行動を起こさなかったら、後に客室乗務員が女性の花形職業になることもなかったかもしれない。草分けとはやはり偉大である。
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