2018年5月8日火曜日

【記者手帖】働き方改革の“いい弊害”

今年は、働き方改革や生産性向上の“深化の年”。国はもちろん、自治体レベルでもICT(情報通信技術)活用工事や週休2日導入、長時間労働是正などの取り組みが徐々に拡大しているが、民間の現場にも普及しているんだな、と知る機会があった◆知人が、ゼネコンの下請としてマンションの建設現場で働いている。大学卒業後、他業種で働いていたが数年前、建設業界に転身した。現場は完全週休2日ではないが、残業はしない、させない方針で、夕方5時か6時の完全閉所を徹底。事務所も誰もいない状態になるそうだ◆ある時、知人が休憩所に財布を置き忘れたことに気付き、現場に戻ったが入れない。所長に電話しても、既に帰宅の途に就いていた。翌日が平日だったら良かったのだが、ちょうど連休前の金曜日。仕方ないと、申し訳なさそうに借りに来たことがあった◆働き方改革は始まったばかり。細かな点では弊害もあろうが、気にしていては前に進まない。知人の思わぬ来訪に「しょうがないなあ。じゃあ、ついでに飲むか」。建設業界の話題をつまみに楽しく時間を過ごした。(川)

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