2018年10月31日水曜日

【運行管理と建物設備を連動制御】清水建設、自動運転支援システムの実証実験着手

清水建設は車両の自動運転支援システムを開発し、技術研究所内(東京都江東区)で実証実験に着手した。

 複数の車両を安全に同時走行させる実験などを行う。実証に当たっては自動運転技術の開発を手がけるティアフォー(名古屋市中村区、武田一哉社長)が技術協力する。

 同社が開発したのは自動運転を支える高精度な3次元(3D)マップと、技研内の施設が自動運転車両を管制・監視するシステム。管制・監視システムではBIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)による構内建物群の施設情報、自動車運転車両の位置、走行状態などの情報を一元管理する。

 実証実験では管制・監視システムと、ティアフォーが開発した自動運転車両の運行管理システムを連動させ、2種類の実験を行う。

 一つは自動運転ソフトウエアを搭載した複数の車両の同時走行実験。管制・監視システムの管制指示に基づく車両の自動制御の実効性と、監視カメラや人工知能(AI)画像認識技術を活用して車両や人の状況を把握することで安全に走行することを確認する。もうひとつは車両の走行状況に応じて建物設備を自動制御する。車両の到着に合わせてシャッターを開閉するなど、設備を制御する技術を検証する。

 今後は施設や街区内での自動運転車両と人の共存に向けて、車両とエレベーターを統合制御する技術開発や、歩行者ナビゲーションシステムとの連携などに取り組む。

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