2018年10月18日木曜日

【福島市、公共施設再編検討委が提言】コンベンション優先、サッカースタジアムは中長期的課題に

福島市は17日、老朽化した公共施設の再編整備の基本的な方向性を議論する「公共施設の戦略的再編整備検討委員会」(委員長=佐藤滋早稲田大学教授)の会合を開き、コンベンション施設や消防本部・福島消防署、市役所本庁舎西棟などの優先度が高いとする提言をまとめた。

 コンベンション施設は駅前再開発事業と連携して検討すべきだとしている。一方で、サッカースタジアムは中長期的な課題に位置づけ、当面は調査研究活動を続けるよう求めている。今後、中心市街地のにぎわい創出を検討している「中心市街地将来ビジョン検討委員会」の提言とともに11月下旬に市に提出する。市は両委員会の検討結果を踏まえ、年内に再編整備の青写真を示す考えだ。

 提言によると、コンベンション施設は公会堂機能と市民会館機能の複合化により、新たな集客・交流拠点として整備すべきだとし、施設整備に当たっては官民連携や民間事業者のアイデアを取り入れるプロセスを入れるよう求めた。また、効果的・効率的な施設の管理運営や用地取得に課題があることからJR福島駅前で地権者らで計画している同駅東口地区市街地再開発事業(仮称)との連携を検討すべきだとした。

 消防本部と福島消防署については、適地を検討した上で、単独施設として再整備を求めた。本庁舎西棟は市民交流機能と市民会館機能のうち近隣利用者の集会所、中央学習センター機能と統合・複合化すべきだとしている。図書館については分館や学習センター図書室を含めた図書館の在り方を十分検討した上で再編整備すべきだとした。

 サッカースタジアムに関しては、整備効果の見極めや民間主導による運営の可能性など多くの課題があることから、当面は中長期的な課題として調査を続けるとともに、ファン拡大や観客動員の増加に向けて取り組むよう求めた。福島駅新東西自由通路は民間事業者との役割分担や整備コストなどに課題があり、中長期的な課題として駅周辺の都市機能の集積状況を見極めながら適時検討すべきだとしている。

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