東京メトロは銀座線全駅を対象にしたリニューアル事業のうち、青山一丁目、外苑前両駅のデザインを決定した。デザインコンペの入賞作品のアイデアなどを取り入れ、設計作業を進めてきた。今月からリニューアル工事に着手する外苑前駅はメトロ開発と久米設計が設計を担当。安藤ハザマの施工で20年度の完工を予定している。
銀座線のリニューアル事業で、東京メトロは全19駅を▽下町エリア(浅草~神田の7駅)▽商業エリア(三越前~京橋の3駅)▽銀座駅▽ビジネスエリア(新橋~赤坂見附の4駅)▽トレンドエリア(青山一丁目~渋谷の4駅)-に分割。各エリアに合ったデザインやアイデアを募るデザインコンペを実施し、リニューアル計画に反映している。
青山一丁目駅のデザインコンセプトは「優雅な街並み」。駅周辺の青山霊園の桜並木や気品ある街並みをモチーフとしたデザインを取り入れ、優雅さが感じられる空間を演出する。
北青山方面の改札口では天井仕上げに桜の木目調の素材を採用することで、空間にアクセントを加える。ホーム床はタイルの組み合わせで石畳を表現し、柱には桜の木肌を模したデザインを採用する。
同駅の設計はメトロ開発と相互設計事務所が担当。施工者は未定。18年度中の着工、20年度の完工を見込む。
外苑前駅のデザインコンセプトは「スポーツの杜」。イチョウ並木をはじめ、多くの自然に囲まれた競技場などを有するエリア特性を踏まえ、人々が集う神宮外苑の爽やかさを感じるデザインとした。
神宮球場方面の改札口は明るい天井にトラックをモチーフとした天井のラインを施すことで、スポーツの軽やかさを演出。垂直に伸びる柱の半鏡面スリットが行き交う人々の姿を映し出して空間を彩る。
ホームには神宮球場側の側面に木目調素材を、イチョウ並木出口側の側面にはイチョウをかたどった意匠を取り入れ、床にグラウンドをイメージした土肌調のタイルを採用。ホームに立ち並ぶ柱でイチョウ並木を表現する。
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