戸田建設と岐阜大学(八嶋厚工学部特任教授)、NPO法人地盤防災ネットワーク、太洋基礎工業の4者は、薬液注入工法による地盤改良効果を適正に評価する手法を開発した。小型動的コーン貫入試験と、ボーリング孔内に降ろした電極プローブで周辺地盤の電気抵抗を測る「電気検層」を併用。地盤改良前後の電気比抵抗(電気の流れにくさを表す抵抗値)の変化で改良強度を判定する。
新たな評価手法「ジオレジスタ法」は貫入するコーンの先端に電極プローブを装着し、コーンの打撃回数で地耐力を調査する小型動的貫入試験を所定深度まで実施。その後、貫入ロッド引き抜き時に電極プローブを孔壁に接触させ、電気比抵抗を連続的に測定する。
1回の削孔で二つの試験を効率的に実施。小型動的コーンから得られる打撃回数と改良前後の電気比抵抗の変化で評価する。
沿岸部に立地するプラント施設液状化対策工事の現地調査に初めて適用。従来手法よりも改良範囲を明確に捉え、地盤性状のばらつきの影響も少なく、原位置の改良効果を適正に評価できることを確認した。4者は早期の実用化を図り、液状化対策など地盤改良工事で高い品質と安全性の確保を目指していく。
薬液注入工法の地盤改良効果は改良地盤から採取した試料を使った一軸圧縮試験を行い、一軸圧縮強さが設計強度以上であることを指標に確認している。だが改良土に要求される強度は設計基準強度が小さいため、試料採取時の乱れの影響を受けやすく、原位置の改良強度を正しく評価することが困難だった。
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