2022年6月27日月曜日

首都高速会社/日本橋地下化へ出入り口撤去現場公開、60年ぶりの青空へ

 首都高速道路会社は、日本橋区間の地下化事業(神田橋JCT~江戸橋JCT間、約1・8キロ)に伴い、撤去工事が進む江戸橋出入り口(東京都中央区)の現場を24日に報道公開した。廃止した呉服橋と江戸橋の各出入り口には都心環状線に合流する形で橋梁が架かり、桁を切断してジャッキで降ろす作業が本格始動した。出入り口が撤去されれば、開通から約60年ぶりに同区間の一部で青空を望める。
 両出入り口は日本橋区間の地下化に伴い、地下約10~20メートルに構築するシールドトンネルの区間に位置する。横から見て江戸橋出入り口には橋脚が4本あり、うち都心環状線外回りの橋脚がシールドトンネルの施工位置と重複する。このため、先行して出入り口の撤去を行っている。トンネル工事が完了する間は既設道路を支持する橋脚を新設する。
 2021年5月に利用を廃止した両出入り口の撤去作業は1~4段階で実施する。ステップ2に当たる高欄と床版撤去は2月から、ステップ3となる橋桁の撤去を今月から開始した。施工は清水建設・JFEエンジニアリングJVが担当している。
 作業は1径間分の桁を油圧ジャッキと鋼棒でつりながら両端部を切り落とす。切断した桁は日本橋川に待機する台船に一度降ろし、さらに細かく切断。時間帯に応じて潮位の影響を受けるため、陸上運搬を採用した。
 公開した現場では、1基当たり約30トンの能力を持つ油圧ジャッキで長さ約32メートル(重量35トン)の桁を支えながら台船に降ろした。所要時間は3時間半程度といい、降下した桁は6分割してトラックで搬送した。首都高速会社の担当者によると、呉服橋と江戸橋の両出入り口の撤去によって「日本橋区間に青空が1割程度戻る」という。
 日本橋区間の地下化工事は35年までに完了する予定。既設高架橋の撤去を経て、40年の事業完了を目指す。



source https://www.decn.co.jp/?p=143854

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