2022年6月30日木曜日

高砂熱学工業/現場生産改革の基盤稼働、施工管理をフロントローディング

 高砂熱学工業が現場ごとの「施工管理」から、プラットフォームを中心とした「生産管理」に施工の在り方を変えようと取り組んでいる。その基盤となるプラットフォーム「T-Base」(埼玉県八潮市)が5月に本格稼働した。施工管理業務をフロントローディングで実施。企画・生産・ロジスティクスといった生産管理を行い、建設現場内での労務低減と高品質施工を両立する。標準化したユニット(製品)として現場に搬送することで高品質と安定供給につなげる。
 T-Baseでは▽施工の標準化技術開発拠点▽標準化製品の生産施設▽全国生産をつなぐ物流基地▽新技術の教育・育成センター▽多様な人財の活躍を促す場-の役割を果たす。展示スペースも設けており、ゼネコンにユニット化製品の提案が行える。
 28日に開いた説明会で小島和人社長兼最高執行責任者(COO)は「一言で言うと『未来の現場の秘密基地』だ。未来の現場を作ろうと始めた。100周年の新ビジョンを構築しているが重要なファクターになる。実際の現場は作業が5割程度で生産性が低い。逆に伸びしろがある。住宅と違って現場一品生産は厳しい。オフサイトでBIMやDXを使いながら変革をしていく」と話した。
 ユニット化は現在4ラインで空調機械など6ユニットの組み立て・加工を行っている。アルミフレームユニットや空調機をある程度完成させた状態で現場に搬送し、最小限の施工業務で設備工事を行い、工期短縮を見込む。ストックヤードも完備し、現場への搬送を迅速に行える体制を整えている。資材を一括で集約するため現場での廃材も削減できる。
 今後はユニットの計画や資機材情報をデータベース化する「セントラル生産システム」を活用し、情報共有の仕組みも構築する。出荷物の誤配送や納品ミス防止につなげる。



source https://www.decn.co.jp/?p=143971

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