東京~大阪間で計画されているリニア中央新幹線の沿線9都府県でつくるリニア中央新幹線建設促進期成同盟会(会長・大村秀章愛知県知事)は3日、東京都千代田区のザ・キャピトルホテル東急で2022年度の総会を開いた=写真。3年ぶりの開催となる総会では本年度の事業計画・予算などを承認。早期の全線整備に向け、同日には国土交通省へ要望書を提出した。
会長を務める大村知事は「リニア新幹線は日本を成長させるエンジンとなる国家的プロジェクトだ。品川(東京)~名古屋間は27年度の開業、大阪までの全線開通は沿線自治体や関係者の切なる思いがある」とあいさつした。JR東海の金子慎社長も「首都圏と中京圏、近畿圏を1時間強で結ぶリニア新幹線は人的流れを活発化させ、日本経済の活性化につながる」と意義を強調した。
総会では関係機関向けの要望書も決議。南アルプストンネル静岡工区の水資源・自然環境に対する影響の回避と軽減に向けた有識者会議の積極的な議論を求めた。品川~名古屋間の早期整備と名古屋以西を対象とする環境影響評価(環境アセス)の速やかな手続きなどを訴えた。
リニア新幹線の建設を巡っては、静岡県が水資源問題に懸念を示しているため、品川~名古屋間の開業時期が当初予定よりも遅れる可能性がある。静岡県は「水資源・生物多様性・残土処理などへの影響回避という深刻な課題が残る」としながらも、リニア新幹線の整備は「沿線自治体の今後の発展にとっても、極めて重要である」として改めて整備促進の姿勢を示した。
静岡県は2日、川勝平太知事名で期成同盟会への加盟を再申請。「開業後は『のぞみ』機能がリニアに移るため、『ひかり』と『こだま』が増発・増停車する。静岡県内からの東西への移動が促進される」とした。
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