内閣府の東京圏国家戦略特別区域会議が19日に東京都内で開かれ、「有楽町一丁目10・12地区」(千代田区)と「丸の内三丁目1地区」(同)の都市再生プロジェクト2件が今後の特区申請予定案件として報告された。両地区ともJR有楽町駅周辺で計画されている再開発事業案件。新たに複合ビルを建設し、ビジネス拠点の創出や文化・芸術機能の拡充を図る。有楽町エリアの魅力を向上し、国内外から多くの人を呼び込む。 有楽町一丁目10・12地区は、三菱地所が事業主体。有楽町ビル(有楽町1の10の1)と新有楽町ビル(有楽町1の12の1)を2023年中に閉館し、建て替える。新たなビルではビジネス人材などの育成拠点を目指す。 丸の内三丁目1地区は、三菱地所と東宝、出光美術館が事業主体となり、国際ビル(丸の内3の1の1)と帝劇ビル(同)を一体的に建て替える。25年をめどに閉館。帝国劇場と美術館は建て替え後の施設内で再開する。 東京都は東京圏国家戦略特別区域会議に、特区税制を活用した外国人向けインターナショナルスクール「ブリティッシュ・スクール・イン・東京」の整備促進も認定申請した。外国人ビジネスパーソンを東京に呼び込み、国際的なビジネス拠点の形成につなげる。 学校の設置場所は再開発事業が進む港区虎ノ門5と麻布台1。事業主体は森ビルと日本郵便で、6月に竣工(開校は8月下旬)する。校舎は地下1階地上7階建て延べ約1万4000平方メートル。2カ所あるグラウンドは計約1800平方メートルの広さとなる。 特区税制を使ったMICE(国際的なイベント)施設整備も認定申請した。整備場所は港区虎ノ門1、2。国際会議の開催後の懇親会のほか、宿泊にも対応できる大型複合MICE施設を建設する。国際的なビジネス拠点創出を後押しする。 MICE施設と宿泊施設は、建設中のビル(地下4階地上49階建て)内に配置する。8階と45~49階をメインホールに、11~14階を宿泊施設にする。宿泊施設とメインホールの総延べ床面積は約2万4000平方メートルとなる。 インターナショナルスクールとMICE施設整備は今後開かれる内閣府の国家戦略特別区域諮問会議(議長・岸田文雄首相)での議論を経て正式に認定される。
港区に整備するインターナショナルスクールの外観(東京都の報道発表資料から) source https://www.decn.co.jp/
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