2023年6月20日火曜日

横河ブリッジ/鋼橋製作前の構造検討にアバター会議システムを導入

横河ブリッジは19日、鋼橋製作着手前の構造検討にアバター会議システムを導入したと発表した。会議参加者がアバターとなり、仮想空間で鋼橋の3Dモデルを確認する。実物を前に打ち合わせをしているような臨場感を得られ、より詳細な照査が可能となる。仮想空間内では寸法計測やホワイトボードといった便利機能も使える。現実の会議と仮想空間の双方の利点を生かして構造検討し、手戻りの防止などに役立てる。
同社は鋼橋の設計・製作段階に3D生産情報システムを運用している。設計図面を基にパソコン上に実寸大の3Dモデル(BIM/CIMモデル)を構築。モデルには製作段階で必要なさまざまな属性情報を付加している。製作着手前には設計、製作の各担当者による3D構造検討会を実施し、鋼橋の3Dモデルをさまざまな視点から確認する。これにより設計上の問題点や製作時の留意点などを抽出し、後工程での手戻りの発生を防止している。
その3D構造検討会に、2022年からアバター会議システムを連携させた。会議参加者はVRゴーグルを着用することで、実寸大の3D空間に入り込んだような視覚体験が可能。同システムに鋼橋の3Dモデルをインポートすることで、会議参加者は3D空間内を自由に移動し、それぞれが好きな位置や角度から対象物を確認できる。
部材同士の取り合いや、溶接・塗装時の施工性、安全性など、より直観的な判断ができるようになる。施工現場の点群データを取り込むこともでき、保全工事では既設橋の現況把握や新設する部材との整合確認にも有効。寸法計測やホワイトボードなど各種便利機能の活用で、会議を円滑に進行できる。
複数の専門的な視点からより現実に近い環境で確認・検討することで、照査レベルの向上に加え、品質や生産性、安全性の向上にもつなげる。

アバター会議のイメージ。実物を前にしているかのように議論できる(報道発表資料から)

source https://www.decn.co.jp/

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