2023年6月15日木曜日

東北整備局宮城南部復興/五福谷川遊砂地工事で安全祈願祭開く、施工はアイサワ工業

東北地方整備局宮城南部復興事務所が、1級河川・阿武隈川水系内川流域で計画する三つの遊砂地のうち、宮城県丸森町の「内川流域五福谷川遊砂地工事」が始まる。直轄特定緊急砂防事業として、県が管理する五福谷川に県内最大規模の遊砂地(延長約680メートル、貯砂量約8万立方メートル)を権限代行で建設する。施工するアイサワ工業東北支店(三浦武彦支店長)が安全祈願祭を14日に現地で開いた。工期は2025年1月31日まで。五福谷川遊砂地の設計業務は日本工営が担当した。
「内川流域直轄特定緊急砂防事業」の一環になる。19年東日本台風(19号)に伴う土砂・洪水氾濫で大きな被害を受けた丸森町で、内川流域内川、五福谷川、新川の河川計画と整合した砂防計画に基づき短期間で遊砂地3カ所や砂防堰堤10基(改築6、新設4)を整備する。事業費は約133億円。事業期間は20~24年度。内川は熱海建設、新川は佐藤工務店が施工を担当する。
同日は工事関係者ら約50人が参加した。堀井一保宮城南部復興事務所長やアイサワ工業の宮内豊副社長らが玉串奉てんなどで安全を祈念した。神事後、堀井所長は発注者を代表し「沿線の皆さんが安全・安心に暮らせるよう、一日でも早い完成へ工事関係者一体となって、安全にも留意しながら施工していく」とあいさつ。来賓の保科郷雄丸森町長は「洪水氾濫による人家やインフラへの被害を未然に防止し、住民の生命や財産を守る重要な施設だ」と述べ、着工に感謝を表明した。
宮内副社長は「地域住民の皆さんの思いが詰まった工事で、光栄であると同時に責任の重さを感じている。施工者として、長年培った経験と最新技術を結集し、高品質な施設になるよう努める」と意気込んだ。
遊砂地は、大規模出水時に大量の土砂を一時受け止める施設として五福谷川の丸森町向原~牛子に計画した。工事概要は、掘削工14万立方メートル、盛り土工3万2000立方メートル、地盤改良工2400立方メートルの砂防土工、9000立方メートルのコンクリート工(主堰堤工・床固め工)の砂防堰堤、7800平方メートルの大型ブロック積み護岸工(砂防護岸工)。
発注者指定型のBIM/CIM活用工事で、土工などはICTを活用し自動化施工する。
□遠藤祐司現場代理人(アイサワ工業丸森作業所)の話
「広範囲な工事で住民の皆さんの生活圏に隣接しているため、期間中は細心の注意を払い、無事故・無災害で完成を目指す」。

完成イメージ(報道発表資料から)

source https://www.decn.co.jp/

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