2023年6月15日木曜日

回転窓/ウクライナのダム決壊

日本最大の貯水量を誇るダムが武装グループに占拠される--。2000年公開の映画「ホワイトアウト」は、主人公のダム運転員が人質救出のためテロリストに立ち向かうという手に汗握るストーリーでヒットした▼原作は作家・真保裕一氏の同名小説。ダムがテロの標的となり、要求が通らない場合は爆破すると通告される。そんな恐ろしいことが、現実に起きたらどうなるのかと不安になりながら読んだ覚えがある▼ロシアによる軍事侵攻が続くウクライナで6日、ヘルソン州のカホフカ水力発電所のダムが決壊し、甚大な洪水被害が発生した。現在も事態は深刻で、ダムから冷却水を供給しているザポロジエ原発への影響も懸念される▼被災地域では多くの住民が避難を余儀なくされ、ウクライナ当局や国連などが支援を本格化させている。日本政府は500万ドル規模(約7億円)の緊急人道支援を実施する予定だ▼決壊の原因についてウクライナ政府は「ロシアのテロ行為」(ゼレンスキー大統領)との主張を強めている(12日時事)。小欄で書くまでもないが、インフラは人々の生活や産業、経済などを支えるためにある。


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