2023年6月16日金曜日

近畿整備局/足羽川ダム建設/完成は3年遅れの29年度、事業費2500億円に倍増

近畿地方整備局は、福井県池田町で建設を進めている足羽川ダムについて、完成時期が3年遅れ、2029年度になる見通しを示した。事業費は1200億円程度増えて約2500億円になる。軟弱地盤による導水トンネルの工法変更や建設発生土の増加などで工事費が膨らみ、建設現場の働き方改革で工期の確保が必要になった。近畿整備局の渡辺学局長が14日、福井県庁を訪れ、杉本達治知事に説明した。
増額した約1200億円のうち約642億円は、導水トンネルや仮排水トンネルの地質の変更に加え、建設発生土の増加、落石対策、工事用進入路と仮設道路の追加工事などに充てる。工期の遅れに伴う維持経費などは約167億円。物価上昇の影響で約218億円の増額も見込んだ。
工期は大雨によるのり面崩壊の発生や働き方改革による労働条件を考慮した。
足羽川ダムは、九頭竜川水系足羽川の支川、部子川に整備する重力式コンクリートダム。規模は堤高が96メートル、堤頂長351メートル、総貯水容量は約2870万立方メートルで、流水型ダムとしては国内最大規模になる。洪水調節容量は2820万立方メートル。
20年度に本体建設工事に着手し、22年10月に基礎掘削が完了、コンクリート打設を始めた。本体建設工事は清水建設・大林組JVが担当する。導水トンネル2期は安藤ハザマが施工している。
進捗(しんちょく)率は付け替え県道が45・7%、付け替え町道が38・9%、コンクリート打設が4・6%、導水トンネルが72・5%、分水施設が30・7%。

完成イメージ(近畿地方整備局提供)

source https://www.decn.co.jp/

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